子供の頃の、ずいぶん昔の話なのであやふやな記憶ですが、親戚か友達か、かなり立派な鯉のぼりを見た憶えがあります。
天気のいい日に、まだ飾る前の鯉のぼりで遊んでいました。
竿(ポール)も立派なものでしたが、雨の日なんかはどうしていたんだろうと、今は思います。
青い空にある鯉のぼりしか記憶にありませんが、雨などの天気の時は親たちは大変だったはずです。
鯉のぼりのお天気事情について調べてみました。
雨?鯉なんだから大丈夫…ではありません
鯉のぼりの起源は中国の故事である、「登竜門」に由来します。
竜門という険しい滝を登ると竜になれる、そして登りきって竜になれたのは鯉だけ…という伝説です。
雨を滝に見立てれば、滝を登る鯉に見えてそれはそれで…とは思えませんよね。
鯉のぼりは、天(神様)に願いごとをする民間の神事でもあります。
竿のてっぺんの回転球や矢車、カラフルな吹き流しは、天から見つけやすくするものなので、そもそも空が隠れてしまうと、天から見えなくなります。
また、いきなり俗世間の話で恐縮ですが、雨に濡れたままでは鯉のぼりの素材にもダメージを与える可能性があります。
現在主流の素材はナイロンかポリエステル製です。
どちらも雨で濡れたからといって、すぐに駄目になる訳ではないですが、やはり雨にさらしたままでは好ましくありません。
見た目的にも、雨でしょんぼりした鯉のぼりは楽しくないですよね。
優しいお子さんだと「かわいそう…」と思ってしまうかも…?
風にも注意
また、雨と同様に注意すべきなのは風です。
ある程度の風であれば、鯉のぼりが元気よく泳ぐのでむしろ好都合ですが、強風になってしまうと、鯉のぼりが外れてしまうこともあります。
固定の仕方や風の当たり方、鯉のぼりの大きさによりますが、風の強い日は注意してください。
ベランダに泳ぐ鯉 ポールはどうするの?
鯉のぼりと言ってもタイプはいろいろです。
お庭にしっかりとポールを固定するものから、ベランダに飾るもの、室内用の鯉のぼりもあります。
ここでは現在主流になりつつある、ベランダ用についてお話しします。
ベランダ用を大別すると、ベランダの手すりに固定するものと、スタンド式の二つです。
みなさん、鯉のぼりを夜の間どうしますか?
「え、そのままでしょ?」という方、もしかすると、今一度考えた方がいいかもしれません。
前項でお話ししましたが、すぐに駄目になる訳ではないとはいえ、鯉のぼりを雨にさらしたままは、できれば避けたいものです。
日中であれば気づいてからしまってもいいのですが、夜間寝ついてから雨が降ってしまうと気づかずにそのまま…なんてこともあります。
何より、夜間の作業は程度の差はあれ危険です。
また、「音」の問題もあります。日中では気にならないのに、夜になって静かになると音は気になります。
深夜になって風が強くなり鯉のぼりがバサバサと音をたてたり、矢車がカラカラと元気よく回ったりしたら結構気になるものです。
日中であればすぐに対応できますが、寝てしまっていては難しいかもしれません。
せっかくの祝いごと、ご近所トラブルの種にしない様にすべきです。
スタンド式ならすぐに移動できますが、固定の場合は日が傾く前に(まだ明るいうちに)外してしまっておきましょう。
五月のさわやかな空に、鯉が存分に舞います様に…。