「程度問題」という言葉があります。
ある程度なら問題がない、あるいはメリットの方が大きい事柄でも、度を過ぎてしまうとデメリットの方が大きくなってしまう…というヤツです。
たとえばお酒。たしなむ程度であれば楽しい一時が過ごせます。
では子供の場合。
子供がテレビ(DVD)を見ている、30分~1時間くらいなら、さほど問題ではないですよね。
でもそれが1時間半、2時間…ともなるとちょっと、と思います。しかも、同じものを何度も何度も飽きもせずに見ている…。
親としては、子供の時はいろんなものに興味を持って欲しいと願うのは自然なことです。
それに長時間のテレビの視聴は、もしかして悪影響があるのでは?と感じてしまう親御さんがいるのも理解できます。
実際どうなのでしょうか?
子供が同じものばかり見る理由
子供の脳は乾いたスポンジのようなもの。
同じものでも見るたびに新しい発見や面白いところを見つけるのが上手です。
また何度も繰り返し同じものをみることで、そのお話を理解しようとしているという側面もあります。
また、「何度も見る」=「好き」なのです。
嫌いなものなら、何回も見たりしないですよね?
たとえば大人のみなさん。同じ曲を何度も繰り返し聞くことはありませんか。
嫌いな曲・不快な曲を、進んで繰り返しなんてことはありません。
繰り返し聞く理由は、好きだったり習慣だったりとそれぞれだと思いますが、理由の一つに、「安心感」が共通してあるのではないでしょうか。
子供も同じです。
子供が同じものばかり見てるということは、それにより安心感が得られる、ちょっと大げさな言い方をすると、精神の安定が得られるからとも言えます。
「同じものだけじゃなく、他のものも…」という気持ちも分かりますが、いきなり他のものに変えてしまうのは、「安定」を損なうことになりかねません。
他にも興味を示すよう誘導しつつ、子供の主体性も充分に尊重すべきでしょう。
あと、成長や体に対する悪影響ですが、「起きている間、片時もテレビから離れない」まで行くとさすがに心配ですが(心身ともに)、子供向けのものを数時間程度なら恐らく大丈夫かと…。
と言っても心身ともに未熟なのが子供です。子供に何か変調が出た場合は医者などに相談しましょう。
繰り返し見るのはOK!でも見ていい時間は決めよう
何でもそうですが、やっぱり”けじめ”は大切です。要するにルールですね。
ルールは「何時まで」というよりも分かりやすいもの、たとえば時報のサイレンなどを利用しましょう(なければ目覚ましのアラームとかでもOK)。
「え~、子供が素直に言うこと聞くとは思えない」
うん、確かに最初は思いっきり抵抗されると思います。
でも子供は日々成長しています。根気よくルールを適用させていけば、次第に何も言わなくても自分からルールを守る様になります!
ルールを守らせるには、「守ったらほめる」を実践しましょう(*’ω’*)
大人からみればルールは守って当然ですが、まだまだ自分中心の子供に理解させるのは、難しいものがあります。
成長するに従って、「なぜルールを守る必要があるか」を理解させる必要はありますが、まずはルール(というより約束)は守らなければならない、といった習慣を身に付けさせるべきです。
それには「ほめる」が効果的で近道だと思います(叱ることも時には必要ですが、なぜ叱るかをきちんと説明しましょう。「どうせ説明したって子供は分からない」はダメです)。
子供が繰り返し見ているテレビ、親もつきあうべき?
さて、ここで一つ問題があります。
同じものを子供が見ている時、親としてそれに付き合うべきでしょうか?
子供は飽きもせずに見ていますが、子供向けのものを大人が、しかも見飽きたものを見るのは、中々つらいものがありますよね。
もちろん子供と一緒になって見るのは構わないのですが、子供が一人で見ていても特に問題ないのであれば、その間親は別のことをするのもOKだと思いますよ!
子供がその世界に入ってしまっているなら、必ずしも親が必要な訳ではありません。
完全に放置してしまうのはやはり良くないので、子供の周りの安全確認と、時々様子を見るなどすれば、そうそうトラブルは起きないはずです。
ちょっとした気分転換にもなると思います。
正解は一つではありません。子供の個性と成長に合わせて柔軟に方法を変えていきましょう。