いわし雲とうろこ雲って同じ?違う?見分け方が知りたい!

いわし雲とうろこ雲って同じ? 生活お役立ち

いわし雲とうろこ雲って同じ?
からりと晴れた空に浮かぶ白い雲。
吹く風は涼をはらみ、季節は秋へと移りゆく…。

秋と言えば空が綺麗に見える時期ですよね。澄んだ空に浮かぶ白い雲。
この季節によく見られる雲の種類の中に「いわし雲」「うろこ雲」があります。
ところでこの二つの違いって何でしょうか?

いわし雲とうろこ雲は分類的には同じ「巻積雲」


いわし雲とうろこ雲はいずれも「巻積雲」(けんせきうん)と呼ばれます。
巻積雲は高度5㎞~13㎞位の上層に出来る雲で、上層雲に分類されます。
また巻積雲は他にも「層状雲」「レンズ雲」「塔状雲」「房状雲」に分類されることもあります。

小さな雲が沢山集まっているように見えるのも特徴です。これは層状雲の上辺が放射冷却で冷やされることによって起こる細胞状対流(ベナール対流)の影響です。

また巻積雲は、温暖前線や熱帯低気圧の接近時に巻雲に次いで現れるので、天気が崩れる予兆としても知られています。
とても薄い雲で、太陽の光を遮りません。なので、影が出来ません。秋の季語としても有名ですね。

いわし雲とうろこ雲、どう見分ける?


同じ巻積雲に分類されるいわし雲とうろこ雲。いったいどう見分けたらいいのでしょうか?
実はその違いは見かけだけなんだそうです。
強いて言うのであれば、並んだ小さな雲が少し細長くなって見えて、鰯の群れのように見えればいわし雲です。
うろこ雲はもう少し丸みを帯びた雲が連なり、一匹の魚の鱗のように見えます。

でもこのあたりは個人的な感覚や主観がかなり影響を及ぼすのではないかと思われます。定義上の明確な違いもないわけですし、そもそも同じ種類の雲なので、言った者勝ちかもしれませんね。

「いわし雲が見えるね」「え、うろこ雲だよ」なんて友人と話しながら空を見上げるのも楽しいのではないでしょうか。

秋にうろこ雲がよく見られるのはなぜ?


うろこ雲もいわし雲も、日本では秋の季語とされています。
それだけ秋に見られることが多いと言うことでしょう。

しかし実際には、一定の気候条件さえ揃えば日本中どこででも見られる雲なんです。
ではなぜ、秋にうろこ雲がよく見られると言われるのでしょうか。

秋になると水蒸気量が少なくなり、、上昇気流が弱くなります。
すると入道雲のような夏らしい雲はなりを潜め、秋らしい雲が現れやすくなります。

また空気が澄んで、そらの透明度が増すために上空にある雲が見えやすくなるそうです。
余談ですが、いわし雲が見られると鰯漁が大漁になりと言われています。空にいわし雲、海面に鰯の群れ。なんとも風情のある情景ですね。

まとめ


いわし雲。うろこ雲。どちらも高く澄んだ秋の空に浮かぶ秋の雲です。
くっきりとした夏の空、力強く立ち上がる入道雲もいいですが、少し涼を含んだ風を感じながら、そんな雲の流れゆく様子をのんびりと見上げるのも、夏の暑さに疲れた心身を癒やすことになるのではないでしょうか。