さんまの内臓(ハラワタ)、食べる?食べない?【秋の味覚】の豆知識!


秋の味覚の代表格、さんま!
一年中食べられますが、秋が一番、脂がのっておいしい時期ですね。

このさんま、塩焼きにする時、内臓(ハラワタ)は、取りますか?そのままですか?
ちょっと考えますよね。
さんまは、ハラワタをそのまま残して焼いていい、と昔からいうし、実際食べると、少し苦味もあるけれど旨い!といいます。

でも、内臓って食べて大丈夫なのかな?と思う人もいます。
それに、サバのアニサキスという寄生虫がニュースで取り上げられていますが、さんまには関係ないのでしょうか?気になりますよね。

今回は、さんまを食べる時、内臓を食べる?食べない?について、考えてみましょう。

さんまの内臓はなぜ食べられる?


さんまの内臓は、日本では昔から、身と一緒に食べられてきました。

では、なぜ他の魚だと出す内臓を、さんまだと食べるのでしょうか?
私が子供の頃、さんまはしょっちゅう食卓に上っていましたので、子供の頭では、きっとご飯を作る人が、内臓を取り出す手間を省きたいのだろう、と失礼な想像を膨らませていました。

さんまの内臓を見たことがありますか?
家で調理した経験があれば、誰しも一度は見たことがあると思いますが、茶色くて、長く一つに繋がっていますね。

実は、さんまは内臓が比較的簡単にできていて、はっきりした胃の区別がありません。
普段、動物プランクトンを食べていますが、消化がスムーズに行われるので、20~30分で吸収されてしまいます。
したがって、内臓の中に排泄物が留まっている心配もないようです。
こう聞くと、なんだか、きれいな感じさえしますね。

結論としては、食べても大丈夫だそうです。

そして、内臓をわざわざ一緒に食べる理由は、もう一つありました。
こういった魚は、独特の旨味を内臓に持っているそうで、やっぱり味わいがおいしいからなのでしょうね。

サンマの内臓をたべるときの注意


さんまの内臓を食べる時、好きだという人も、やっぱり多少は苦味があるけれど慣れた、または、その苦味があるところがまた旨い、と言われます。

やっぱり、苦いことは苦いのですね。

しかし、その苦味を出す部分は実は、心臓や肝臓にあたる部分らしいのです。
ですから、その部分を食べないようにできれば、苦味を避けられます。
頭側から3分の1位までのところに、その苦味を出す部分が集まっているので、そこを切り捨ててやれば、苦味のない、旨いワタだけを味わえますよ。

サンマにもアニサキスはいる可能性はある


アニサキスを知っていますか?
サバなど、広く魚介類の内臓に寄生する、(幼虫で)体長2~3㎝の、白い糸のような体をした寄生虫で、寄生された魚を開けば、目で見て発見することもできます。
成虫はクジラやイルカの胃に寄生していて、サバやイカなどに寄生するのは幼虫の方です。

これが、実は、さんまにも寄生するのです。

また、困ったことに、魚が死んで鮮度が落ちていくと、今度は身(筋肉)の方へ移動してしまうのです。

それが、私たちの口に入ると、アニサキス症という食中毒を起こします。

食中毒の主な症状は、腹痛、吐き気、嘔吐、ですが、まれに、激しい腹痛や腹膜炎を引き起こすこともあり、注意が必要です。

しかし、アニサキスは、高温加熱(70℃以上)か、冷凍(-20℃以下で24時間以上)することで、死滅させることができます。

ですから、塩焼きで食べる時には心配無用ということですね。
ただし、しっかり加熱しましょう!

まとめ

秋に旬を迎える、「さんま」。
脂がのって、とってもおいしいですよね!

さんまを塩焼きにして食べるとき、内臓(ハラワタ)を食べますか?それとも食べませんか?
今回は、この問いについて、調べて考えてみました。

さんまの内臓は、構造的に比較的きれいな状態に保たれるので、食べても大丈夫です。
また、この内臓には独特な旨味があり、昔から食べられてきたようです。
しかしながら、苦味を出す部分があるので、頭側から3分の1程を切り捨てれば、それをよけて食べられます。

そして、アニサキス症を引き起こす、寄生虫が、さんまにも寄生することがありますが、高温加熱と冷凍を十分にすることで、死滅させることができます。
塩焼きの場合には、しっかり加熱すれば、心配ないですね!

さんまは、内臓を食べても食べなくても、栄養面からもぜひ食べたい青背の魚の一つです。
たんぱく質、ビタミンA・D・E、カルシウム、鉄分、オメガ3系脂肪酸といわれるDHA、EPAを、豊富に含んでおり、それぞれ、粘膜細胞の働きを正常にしたり、脳細胞を活性化したり、血管の老化を防ぐ働きをしてくれます。

さてあなたは、さんまの内臓、食べますか?食べませんか?