突然ですが、国際宇宙ステーション(International Space Station:ISS)までの距離って、どれくらいか知ってますか?
約400kmです。あれ?意外と近い・・そう思いませんでしたか?
距離だけで言えば、一日1km移動すれば400日、ほぼ一年と1ヶ月。一日10kmなら40日で届く距離です。
あれれ、宇宙大したことない…楽勝(?)、なんて感じたかもしれませんね。
次は月までの距離を見てみましょうか。月までは、
約38万kmです。なんか、数字の単位がいきなりはね上がりました。
更に言ってしまうと、火星までの距離は、5400万km~1億km・・更に単位が上がりました…。
距離にバラツキがあるのは、地球が太陽の周りをほぼ円を描いて回っている(公転)のに対し、火星は楕円で回っているからです。
火星とは2年2ヶ月(780日)ごとに接近しますが、そのおかげで、接近距離もその時その時で違います。
2018年は5759万km。かなりの大接近です。
火星大接近!どれくらいの大きさ?目視で見えるの?
大接近時の火星の大きさ(地球から見た見かけの大きさ)は、24秒角で、明るさはー2.8等になります(マイナスの数字が大きいほど明るい)。と言ってもピンと来ませんよね。
月と比べると、1/77の大きさ程度です。うーん、イマイチかな?
火星自身と比較すると、大雑把に言っていつもより5倍くらい大きくなるのです。
火星は酸化鉄が含まれた土や岩が多いため、赤く見えます。
赤い光は夜空では目立つため、目視でも赤い小さな光を観測することが可能になります。
双眼鏡を使えば、より赤い光がはっきりと見えるでしょう。
マーズ(火星)はいつやって来る?
火星は英語でマーズ(Mars)とも言われています。他にはRed・Planet(赤い星)といった通称もあります。
2018年の大接近は7月31日で、午後7時に南東から昇り、真夜中には真南の空に赤い光が見えるはずです。
午後7時には東に月も昇り、月とのコラボレーションも見どころになります。
大接近は7月31日ですが、6月下旬から9月上旬までは比較的明るいため、その期間なら充分観測できるでしょう。
7月31日は夏休みで、昇りはじめは午後7時とそれほど遅い時間ではありません。
天気次第ではありますが、中々の観測日和だと思います。
できれば、望遠鏡で見てほしい!
火星は目視でも見えますし、双眼鏡ならより赤い光が見えるはずです。
でもそこが限界。火星の模様や円形の形が見えるまではいきません。
より詳しく観測するには、やはり望遠鏡が必要になります。
「望遠鏡かあ、火星を見るためだけにはちょっと…」と思われるかもしれませんね。
確かに”火星のためだけ”には正直敷居が高いです。
でもちょっと待ってください。夜空に輝いているのは、火星だけではありません。
月は頻繁に観測できますし、季節ごとの星座や火星以外の惑星など、望遠鏡の活躍できる場は無限大です(ちょっと大げさですね(^-^;)。
これを機会に望遠鏡を検討してみませんか?
望遠鏡は基本的に、口径が大きくなるほど性能が高くなりますが、お値段も相応になります。
お店の方に目的と経験などを話して、適切な望遠鏡を買いましょう。
1938年10月30日アメリカに火星人が攻めてきた⁉(火星雑学)
1938年10月30日に「宇宙戦争」というラジオ番組を流したところ、視聴者が事実と勘違いしてパニックになったことがあるそうです。
その60年前には「運河(に見える模様)」も発見されていて、火星人の存在は、必ずしもフィクションとは言い切れなかった時代でした。
火星を観測しながらこんな豆知識を子供に語れば、尊敬されるかも?
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